こどもの最初の発熱

赤ちゃんの最初の発熱はとても心配なものです。
何を隠そう小児科医である私自身も上の子が初めて熱を出した時は結構慌ててしまいました。生後9ヶ月になったころだったでしょうか、その日は突然やってきました。いつもニコニコしている子なのにその日に限ってとっても機嫌が悪くてなんだかぐったりしてしまい、なにをしても泣き止まず、はっと思って熱を測ったら38度ありました。主人も「これって、なんか変な病気じゃないのか?」なんて心配をあおり、とうとう当時の自宅近くの医局の先輩が開業している小児科に駆け込みました。先生は笑いながら「何慌ててるの?突発じゃないのかな。いつも診てるでしょ。」とおっしゃったものです。(結局突発性 発疹だったのです。)
知識があるはずの小児科医がこんな思いをするのですからご両親が心配するのは当然です。つらそうにしている我が子をなんとかしてあげたいと思うのは自然な親心ですから。もちろん熱の原因はさまざまで、初めての熱が突発性発疹とは限りません。診察した上で様子を見ていて大丈夫な発熱ならお薬を処方するだけでなく、ご家庭でのケアの仕方を含め安心できるまでお話しするようにしていきます。